北海道 札幌狸小路

<地域の概要 -札幌狸小路商店街はこのようなところです->

明治6年頃に商家や飲食店が建ち並ぶ一角が「狸小路」と呼ばれるようになり、2013年で140年目を迎えた北海道最古級の商店街「狸小路商店街」。北海道の開拓の時代から札幌市民とともに歴史を歩み、明治の世から現在まで時代の変化とともに何度も生まれ変わり、アーケードの賑わいを絶やすことなく進化を続ける、地元市民に愛される商店街です。

商店街内は、明治・大正期から続く老舗店舗と新しい店舗が約200軒建ち並び、味わい深く融合しています。独特の風情と区画ごとに個性が異なる街並みは歩いていて飽きることがなく、観光客にも人気のスポットです。

近年では、外国人観光客の聖地と言われているほど、外国人観光客が訪れています。商店街内には、外国人観光客向けの観光案内所やドラッグストアーが多数出店し、今年度秋季からは夜間観光を楽しむためのエンターテイメントショーも開催されます。デジタルサイネージを活用した外国人観光客の受入整備も進んでおり、今後、商店街を訪れる外国人観光客の更なる増加が予想されています。また、平成27年12月に、札幌市電のループ化(環状化)にともない狸小路停留場が新設されたこともあり、地元市民や国内観光客もますますの賑わいをみせています。

狸小路商店街は、最先端技術と昔ながらの風情、地元市民と国内外の観光客が入り交じる活気あふれる商店街です。

 

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<札幌_狸小路商店街で取り組む事業の内容>

 狸小路商店街では今年度から、消費単価向上及びまちなみ整備に向けて、次の事業に取り組みます。

  • 事業名
    札幌都心部商店街を核としたインバウンド観光イノベーション促進事業
  • 事業全体の概要
    現在、北海道の訪日外国人客数は増加の一途にあり、特に札幌市を訪れる訪日外国人客は大幅に増加しています。その札幌市の中でも、近年特に外国人観光客に人気のある「札幌狸小路商店街」を拠点として、飲食・物販・エンターテイメントが連携した新たなサービス等を検討し、札幌の新たな観光イノベーション創出と消費単価の向上に繋がる戦略を策定します。
  • 事業実施の目的
    北海道の中でも特に数多くの訪日外国人観光客が訪れている「札幌狸小路商店街」は、レストラン、ショッピング、エンターテイメントや映画等のソフトコンテンツの集積地です。ここを拠点に、幅広い産業と連携した新たなサービス等の検討及び地域特性を踏まえた街並みを創出することから、「インバウンド観光イノベーションの目指す姿」についての戦略を模索することを目的とします。
  • 事業実施により期待される効果
    狸小路商店街及び周辺地域と連携した、新たなサービス等の開発、街並みの整備により、満足度向上による再訪意欲の醸成や消費機会の増大に加え、幅広い産業が持続的に経済波及効果を享受する仕組みを構築し、外国人観光客一人当たりの単価向上を図ることで、狸小路商店街の収益の増加や雇用を創出します。

今後は、具体的な取り組み内容や取り組み状況について、適宜このページにてお伝えしていきます。

地域戦略をまとめました

海外調査やサービス実証事業、会議での議論等をもとに、札幌狸小路の地域戦略をまとめました。
今後は、この戦略内容をもとに取り組みを進め、消費単価向上を目指します。
 

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第3回 検討会を実施しました

平成29年1月20日(金)に第3回「札幌都心部商店街を核としたインバウンド観光イノベーション促進事業」を開催しました。
 
本事業による各種調査結果や実証事業の結果を踏まえ、狸小路商店街の魅力を最大限に活かす取組みについて、事務局が作成した地域戦略の素案をもとに意見交換を行いました。
狸小路商店街に受け継がれてきた歴史や文化を活かしながら、「日本人から見ても魅力的な取組みで、日本人と外国人が同じ空間で楽しむことができること」や「狸小路商店街を行き交う人々や雰囲気を楽しむオープンカフェやテラス席の検討」「大通りやすすきの等周辺店舗との連携による波及拡大」等の様々な意見交換と検討を重ね、以下のとおり基本戦略を策定しました。
 

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この基本戦略をもとに、狸小路商店街の歴史文化、エンターテイメントを活かした「面」でのサービスやプロモーションを通じて観光客との接点を創出し、経済波及効果を高めるとともに文化波及を図り、商店街全体がインバウンドの恩恵を享受できる魅力的なまちづくりに向けて、次年度以降戦略に基づいた取組みを進めていきます。

新商品・サービス実証事業を実施しました

1月23日(月)、1月27日(金)に、新商品・サービス実証事業として、札幌狸小路商店街から発信するナイトエンターテイメントショーと商店街及び周辺店舗とが連携した周遊促進サービスに加えて、札幌狸小路商店街から発信するナイトエンターテイメントのブランド構築に向けた実証事業を実施しました。
 
海外の先進事例調査から、狸小路商店街においてもナイトエンターテイメントが集客の核となり得ること、また、エンターテイメントを基軸とした経済波及効果を創出させることが可能であることがわかりました。
現在公演している「GOTCHA」に加え、お笑いや音楽、ダンス、伝統芸能など幅広いテーマで新しいショーコンテンツを開発し、日替わりで様々なエンターテイメントを楽しめる環境の整備を行い、「GO AROUND」という名称をつけ狸小路商店街におけるナイトエンターテイメントのブランドを形成していきます。
 

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その取組みの一環として、ショーの幕前の時間を活用し、映像を用いた「GO AROUND」のイメージ訴求を行いました。
また、札幌の観光資源とポップカルチャーである札幌生まれのキャラクター「雪ミク」とのコラボレーションによる、札幌の新しい文化の発信につながる映像を作成しました。
 
作成した映像は、ナイトエンターテイメントショーの幕前約6分間を利用して、観覧客に発信しました。
現在のショーに不足しているポップカルチャーの要素が映像に加わったことで観覧客が一定程度の満足を得られ、それが再訪意向の向上にも寄与したと考えられます。しかし、観光資源の単純な紹介映像となっていたことから、観覧客への魅力発信には課題を感じる結果となりました。
今後は、観光資源の紹介方法として「雪ミク」を活用し、その資源の楽しみ方や過ごし方についての情報を映像を通して提供することで、観覧客が自分に置き換えてイメージできるよう、内容を改善していきます。

新商品・サービス実証事業を実施しました

12月19日(月)、1月20日(金)に、新商品・サービス実証事業として札幌狸小路商店街から発信するナイトエンターテイメントショーと商店街及び周辺店舗とが連携した周遊促進サービスを実施しました。
 
狸小路商店街における現状分析や海外先進地調査から導かれた内容を参考に、狸小路商店街を舞台に開催するナイトエンターテイメントと商店街内及び周辺の店舗との連携による、消費意欲の喚起及び滞在時間の延長、回遊性向上により消費単価の向上にむけた新サービスの実証を行いました。
 

  1. 狸小路商店街内店舗×ナイトエンターテイメント
  2. 狸小路商店街内の店舗とナイトエンターテイメントが連携し、ショーの観覧前後における周遊促進と消費機会の創出を目的に、ショー観覧客対象の割引クーポンの発行をしました。
    ドラッグストアや飲食店、お土産店等6店舗と連携し、ナイトエンターテイメントショーのチケット購入時とショー会場内でのアナウンスにより利用促進と店舗への誘導を図りました。
     

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  3. 飲食店連携商品「北海道デリシャスディナーチケット」×ナイトエンターテイメント
  4. 「札幌駅前」や「すすきの」など幅広いエリアの店舗が掲載されている「北海道デリシャスディナーチケット」と狸小路商店街を拠点とするナイトエンターテイメントの連携を行いました。
    それぞれのチケットをセットにすることで、狸小路商店街から更に広い範囲での周遊促進を図りました。
     

    【北海道デリシャスディナーチケット】
    札幌市内のレストラン44店舗で提供されるセットメニューを掲載したチケットクーポン。
    訪日外国人を対象とし、北海道ツーリストインフォメーションセンタースタッフが介在するこ
    とで、利用者はレストラン・メニュー選択から予約まで安心して夕食を楽しむことができる。多言語冊子での説明のある冊子になっている事で、言語不安を排除する事で利用促進を図る商品。

     

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    ショー及びチケット連動商品においては認知度が低く、プロモーション不足等の課題を感じましたが、ショー観覧者による本サービスの利用状況は80%と高い結果でした。また、連携した店舗からは「店構えだけ見て中に入らない方が多いが、クーポンがあることで店舗へ入ってきた」や、「今後も続けてほしい」という意見が寄せられました。クーポンが外国人観光客の新しい店舗へ入る際の心的障壁を下げ、訪問動機につながったと考えられ、外国人観光客への一定の消費喚起支援と周遊促進効果が見られました。
    今後、連携店舗の拡大やプロモーションの強化等、より高い相乗効果の創出に向けて、地域の戦略について地域関係者と検討を重ねてまいります。

第2回検討会を開催しました

平成28年11月18日(木)に第2回「札幌都心部商店街を核としたインバウンド観光イノベーション促進事業」を開催しました。
第2回検討会では、まず有識者の先生から、「観光振興による地域活性化(商店街)」について、都市観光とその魅力についてと、他地域の商店街観光の事例を紹介いただきました。商店街にはこの都市観光と生活文化資源の魅力が凝縮されていることや、その楽しみ方の一つとして海外では行きかう人々やその風景を楽しむことのできるオープンカフェは、多くの観光客に人気があることもわかり、狸小路商店での可能性について意見が交わされました。
 
また、狸小路商店街が今後インバウンド観光客を対象とした取組みを推進していく中で、地元住民というマーケットへの訴求もしていくことが必要であり、それにより地元住民と来訪者との触れ合いを深めることが重要であることを再確認しました。
 
このほか、12月に実施する実証事業や戦略策定におけるマーケティング調査についても参加者において確認を行いました。
 
 
第3回検討会議は、1月中旬に開催を予定しており、狸小路商店街の目指すべき方向に向けた地域の戦略及びアクションプランについて議論を行います。

海外現地調査(韓国・ソウル市、シンガポール)を実施しました

10月25日から10月29日の5日間で、文化コンテンツを活用した観光振興の取組みと十数年にわたり海外の観客を魅了しているノンバーバルパフォーマンス「ナンタ」をもつ韓国と、歴史的な街並みを活かした美しい街並みをもちナイトライフが充実しているシンガポールを訪れ、両国の実情を見聞きしてきましたので、その様子をご紹介します。
 
【海外先進地:韓国・ソウル市】
観光都市ソウル市では、官民一体となり観光消費が向上する仕組みづくりが行われていました。首都を守っていた城壁の復元や歴史的建造物の保護と活用(音楽祭等)や、地域資源を活用した地域経済の活性に向けた取り組みが行われていました。ソウル市では市民参加の活性を図っており、市民の観光に対する意識が高く、市民が参加することで地域の強みを活かした特徴的な取組みがされていることを感じました。

 

特徴的な取組み

  1. 歴史遺産の活用と保護
  2. 首都を守っていた城壁の復元や歴史的建造物の保護と活用等、古都ソウルの歴史性を回復させ、伝統文化及び歴史遺跡の探訪など文化遺産の観光資源化。

  3. ソウル市民参加の活性化
  4. 市民や民間企業参加型の観光振興計画策定会議の開催や、コースの専門知識を有し多言語対応可能な文化観光解説士(ボランティアガイド)制度などにより市民の観光への参加意識の参加意識が高い。

  5. 地域資産コンテンツ
  6. 資源や観光を活用した地域経済の活性化。地域の特徴を活かした様々な取組みがあり、ソンスドンの「手作り靴通り」、トンイン市場の「トシラク(弁当)カフェ」など外国人観光客が多く訪れる市場がある

 

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ヒアリング風景

 

ソウル市に所在する演劇のメッカと呼ばれる「大学路」は、約170の劇場と歴史的建造物や芸術、飲食店などの商業施設が調和したエリアです。多言語の字幕付き公演などもあり、週末は国内外から多くの人が訪れるそうで、私たちが視察した日も平日にもかかわらず多くの人でにぎわっており、文化と観光とのシナジー効果を感じました。

 

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大学路小劇場前 多言語字幕付き公演ポスター

 

エンターテイメントを核とした誘客事例として年間来場者数は約100万人(うち3割が外国人)と高い集客力を誇る、無言劇を代表する「NANTA」を視察しました。劇中は伝統的な作法や音楽を活用した質の高いパフォーマンス(アクション)に、コメディや現代的な要素が加えられており、終始歓声や笑い(年代・国籍を問わず)が起きていました。公演前後、劇場(明洞劇場)の周辺も多くの外国人観光客で賑わいを見せており、「NANTA」と周辺店舗との連携による割引特典の取組みが一つの要因になっているとのことです。
文化コンテンツを活用した観光振興の高い集客力や、集客の核となるエンターテイメントと周辺店舗との連携による回遊性向上や消費機会創出の取組みによる効果を感じることができました。

 
 

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360度ビューテラス席

【海外先進地:シンガポール】
シンガポールでは、統一感のある美しい街並みとシンガポール随一の夜間観光スポットとを中心に、その取組みと街並みを視察してきました。
「ボート・キー」は地元の雑誌などにもその取組みが取り上げられ、地域からも「Next Big Thing」と更なる期待を寄せられている地区で、景観を活用したイベントなども多く行っている地区です。歴史的建造物を活用しつつ全体の建物の統一させ360度ビューのテラス席などの景観整備により、入込客数の増加と消費単価の向上と大きな成果をみせています。ターゲットは観光客だけではなく、地元住民も想定しているとのことで、ランチタイムなどは近隣のビジネスマンで賑わいをみせていました。
魅力的な空間の演出が地域のイメージやブランドの向上に効果的であり、消費単価への好影響をあたえることがわかりました。

 
 
 

商業・サービス業の集積地、地域資源を活用したコンテンツ開発や継続的な観光客の誘客に繋がるコンテンツの仕組み、それらをブランディングに繋げる手法等など、今回の現地調査で得た知見を踏まえ、地域の目指すべき方向性へ導く戦略の策定に繋げてまいります。

第1回検討会を開催しました

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狸小路商店街を拠点とした外国人観光客の消費単価向上に向けた取り組みやあり方について検討するため、平成28年8月4日(木)に事業参画者及び有識者が集まり、第1回「札幌都心部商店街を核としたインバウンド観光イノベーション促進事業」を開催しました。
 
本事業の有識者の先生より、「韓国における文化産業政策の変化及び“文化の街”としての大学路の変遷について」として、韓国の観光産業を取り巻く現状や、文化コンテンツや良質なエンターテイメントを追求したクリエイティブツーリズム等の観光振興、また、その成功事例である無言劇「NANTA」等についてお話をいただきました。
 
観光先進地である韓国の事例を踏まえて、検討会参加者で「地域戦略の素案」について議論を行いました。
具体的には、狸小路商店街は現在禁止されているが、北海道の登竜門と言われたほど、路上パフォーマンスで賑わっていたことや、毎年秋に開催される札幌国際短編映画祭を通じて、狸小路商店街から、札幌ひいては日本を世界と繋げる役割を担っていることなど、狸小路商店街が持つ歴史文化を活かして、文化の醸成や発信拠点としての発展を目指したいという意見が出されました。
 
この検討会で出た意見をふまえ、10月の海外先進地に向けて現地調査設計及び狸小路商店街におけるマーケティング調査設計等を推進してまいります。
 
第2回検討会議は、11月中旬に開催を予定しており、海外先進事例調査報告等を踏まえ、今後狸小路商店街並びに札幌市の地域資源がどうあるべきか等、地域の戦略について議論を行います。

地域戦略の素案をまとめました

事業の推進に当たり、札幌の新たな観光イノベーション創出と消費単価の向上に繋がる戦略について、地域と協議のうえ、戦略の方向性を「地域戦略の素案」としてまとめましました。



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