兵庫県 有馬温泉

<地域の概要 -有馬温泉はこのようなところです->

有馬温泉は日本三古湯の1つとされ古くから多くの著名人に愛されてきました。豊臣秀吉は有馬を愛し何度も訪れました。舒明天皇は約3か月もの間滞在したことなどが記録にも残っています。また、江戸時代の温泉番付では当時の最高位である西大関に格付けされるなど、まさに名実ともに日本を代表する名泉の1つです。

温泉についても日本最古のものであり、人間がまだ土を掘る技術を持たない時代より大地の恵みを蓄え湧き出ていた自然の温泉である上に、泉質についても世界的に稀に見るほど多くの成分を含有しています。関西各地からのアクセスもよく、世界的にも珍しい温泉につかり、歴史に裏付けられた伝統や文化、そしておもてなしを体験できるのが有馬温泉です。

近年においては景観形成市民協定の締結やまちづくり基本計画の策定を行い、地元が中心となって魅力あるまちづくりに積極的に取り組んでいます。

 

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<有馬温泉で取り組む事業の内容>

有馬温泉では今年度から、消費単価向上及びまちなみ整備に向けて、次の事業に取り組みます。

  • 事業名
    自然と歴史・文化の厚みを魅せる 唯一無二の有馬のおもてなしの創造
    ~世界に誇れる温泉地をめざして~

  • 事業全体の概要
    文化度や知的好奇心の高い外国人観光客を誘客ターゲットに、質の高い有馬ならではのサービスを提供するおもてなし体制の構築を目指した戦略策定を行います。

      (主な方向性)

    • 世界に誇れる温泉地をめざした有馬温泉の将来像の共有
    • 泊食分離による滞在を可能にする質の高いコンテンツの開発
    • 兵庫県在来種食材と有馬の歴史を活かした有馬らしいおもてなしの提供
  • 事業実施の目的
    以下のような検討を行うことにより、外国人観光客に有馬温泉を訪問地として選んでいただき、消費単価向上を目指します。

    • 有馬温泉の重層的な歴史物語と有馬山椒・生ハムをはじめとする有馬の食文化の発信と体験プログラムの検討
    • 多様な宿泊ニーズに応えられる有馬の風景・文化・食・人の周遊プログラムの検討
    • 有馬温泉の3つの玄関口に刻まれた歴史を想起させるまちなみ整備の検討
    • 外国人観光客が有馬のまちなみをそぞろ歩きできる環境づくり
  • 事業実施により期待される効果
    • 観光客の消費単価の向上

    有馬温泉の重層的な歴史物語と絡めた有馬・兵庫県のスローフードメニューの開発・提供、まちなかを歩く動機づけとなるコンテンツ・サービスの提供、年間を通したイベントの認知拡大による消費機会の増大により、外国人観光客の消費単価の向上が期待される。

    • 体験型温泉イメージの確立

    有馬らしい質の高い遊興を提供することで、有馬温泉といえば、良質な温泉だけでなく、まちなかで様々な日本の歴史・文化を楽しむことのできる観光地としてイメージを確立することが期待される。

    • まちの賑わいの創出

    外国人観光客がまちなかに溢れることで、日本人観光客や地域住民との間に交流が生まれ、グローバルな観光地として、まち全体の賑わいが創出される。

今後は、具体的な取り組み内容や取り組み状況について、適宜このページにてお伝えしていきます。

地域戦略をまとめました

海外調査やサービス実証事業、会議での議論等をもとに、有馬温泉の地域戦略をまとめました。
今後は、この戦略内容をもとに取り組みを進め、消費単価向上を目指します。
 

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第6回全体会議を開催しました

1月30日に、最後の全体会議を開催しました。
有馬山椒のブランディングについては、今後も観光協会を中心に取り組む旨、報告がありました。また、スローフード協会によるプレシディオ認定に向けた取り組みやそれに伴うブランディング戦略について、検討が行われました。
ローカルフードフェスティバル以降、断続的に実施している瓢箪町における歩行者天国については、継続的な実施における課題及びその対応策について検討を行いました。
景観整備については、河川公園の改修やそれに伴うライトアップ等について、説明が行われました。
体験コンテンツの継続実施に関しては、採算性のある実現可能なプランについて検討を行いました。
そして今後の実施体制や効果測定の方法等についても、地元より積極的な意見が出されるなど、前向きな意見交換を行うことができました。
 
これらの議論内容を踏まえたうえで、戦略を取りまとめていきます。

有馬温泉 山椒マップを作成して配布しました

最後の実証事業として、山椒を使用した商品やメニューを提供する店舗計16店を掲載したマップの作成・配布を行いました。マップ内では有馬山椒にまつわる文化や歴史も紹介しており、有馬山椒に対する理解促進を図っています。マップは4ヶ国語(日/英/中/韓)となっており、掲載されている店舗及び観光案内所にて配布しています。
 
本事業において、有馬山椒は外国人客に非常に評判が良いことがわかってきました。その有馬山椒を有馬の「食」の象徴としてブランディングしていくことはとても重要で、本マップを通じて、外国人観光客をはじめとする来訪客の知的好奇心や「食」の欲求への訴求、さらには来訪客の回遊性及び滞在時間の向上を図っていきます。
今後もこの取り組みを継続・拡大させ、より多くの店舗の参加を募っていきます。
 

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第5回全体会議を開催しました

12月19日に全体会議を開催し、新サービス実証事業についての検証、及び有馬の食文化の発信、景観形成等についての意見交換を行いました。
 
有識者として杉本淳氏をお迎えし、有馬の食文化の発信方法や有馬山椒のブランディングに向けた検討を行いました。ブランディングを行ううえでの最大の課題として、「有馬山椒」の定義が挙げられました。現状では、各事業者が採取地域や品種などをもとに様々な定義づけを行なっていますが、今後は地域の方々との話し合いを重ねたうえで、定義ごとに別名称を設定するなどの対応が必要となります。また、地域団体商標制度やGI(地理的表示)登録をきっかけに定義の検討を行うべきとの意見も出されました。

体験コンテンツの実証実験を行いました

12月16日に、2つの体験型コンテンツの実証実験を行いました。午前中は婦人会の協力のもと、「有馬のお母さんたちとつくる山椒を使った有馬の郷土料理教室」を行い、午後は有馬温泉の特徴、歴史、文化等についての講義を行った後に実際に泉源を見学する「泉源バックヤードツアー」を実施しました。一連の体験には、神戸大学の大学院生9名(中国人3名インドネシア人6名)が参加し、終了後にアンケート・ヒアリングにて意見や感想を聞きました。
 

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アンケート・ヒアリング結果をみると、両企画の満足度については9人中8人が「満足」「やや満足」と回答しました。料理教室に関しては、有馬の食に対する評価が非常に高く、加えて地元住民との触れ合いが満足度の向上に寄与しました。泉源バックヤードツアーについては、英語通訳を入れたものの「専門用語が多く、深く理解できない」という意見が多く出され、図の活用や各言語による案内の必要性などが課題として挙げられました。有馬の歴史に深く関わる有馬籠の工場を訪れた際には、自国で竹細工の盛んなインドネシア人は興味を示さなかった一方で、中国人は職人との話が尽きませんでした。温泉入浴についても、イスラム教徒は共同浴場に入れなかったため、国、文化、宗教に配慮した個別対応のあり方が課題となりました。
これらの体験コンテンツについては、課題解決を図りながら事業化を目指します。

第4回全体会議を開催しました

12月2日、戦略策定を見据え、有馬の食文化の発信、景観形成、新サービス実証事業等を主な議題テーマとする全体会議を開催しました。
 
有識者である山田桂一郎氏をお迎えして、ツェルマット調査の内容について確認を行うとともに、有馬温泉における事業実施可能性を探るための議論を実施しました。加えて、今後の実施体制の検討に資するべく、国内外のDMOの現状に関する意見交換を行いました。

 

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ローカルフードフェスティバルを開催しました

11月12日~13日にかけて、有馬温泉内の瓢箪町にて歩行者天国とオープンカフェイベントを実施しました。沿道店舗11店舗において、有馬山椒を中心とした地域の食材を使ったテイクアウトメニューを提供しました。
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2日間累計で推計約1万人、うち外国人客約300人が来場しました。外国人客へのアンケートを行ったところ、イベントの満足度については、回答者全員が「満足」「やや満足」と回答し、有馬山椒メニューについては、食べた方の95.9%が「満足」「やや満足」と回答しました。また、沿道店舗を対象とするアンケートでは、回答のあった店舗全店が「売上は上がった」と答えました。本事業に関する商品だけでなく、通常の商品の売りあげも伸びた店舗も多かったことから、歩行者天国の設定に伴う安全な歩行空間の確保及び訪問客の道路上への滞留の促進が消費単価向上に大きく貢献したものと捉えられます。さらに、歩行者天国の今後の実施について聞いたところ、9店中8店が「とてもしたい」と回答しました。本イベント終了後も、沿道の店舗によって自主的な取り組み(歩行者天国化)が続けられており、地域に大きな成果を残すことができました。

 

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「有馬バル」で有馬山椒を使ったメニューを販売

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10月16日に新サービス実証事業として、有馬山椒を使ったメニューを、オペラコンサート会場内の「有馬バル」にて提供しました。有馬山椒豚まん、有馬山椒ビール、有馬焼(焼き鳥)、有馬山椒ラスク、クッキー等の屋台が並び、来場者は、有馬山椒メニューを堪能しつつ、オペラ歌手の美声と素晴らしいピアノ演奏に耳を傾けました。
  
途中、雨が激しくなり、最後までプログラムを実施することはできませんでしたが、来場者からは「是非来年も開催してほしい」という意見もいただきました。
 
なお、周知の時間が短かったことや、会場が人通りから離れた場所であったことから、外国人の参加はほとんどなく、有馬山椒メニューの評価を聞くことはできませんでした。そのため、11月中旬に実施予定の歩行者天国でのイベントにおいて、テストマーケティング(実証事業)を実施していきたいと考えています。

 

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第3回全体会議を開催しました

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9月28日にツェルマット現地調査の総括とともに、有馬温泉の方向性を検討すべく全体会議を開催しました。
 
ツェルマット現地調査において、圧倒的な観光資源と思われたマッターホルンでしたが、地域の方々の地道な努力があってこそ、観光資源として活かされ価値を生み出していることを知ることができました。その上で、訪日客をターゲットとした有馬温泉における観光資源として「(温泉等)文化」「歴史」「食」はツェルマットにおけるマッターホルンを上回る潜在価値があることを確認しました。特に、「食」の活用については地域資源・事業化支援アドバイザーの杉本淳氏に講話をいただき意見交換を行いました。
 
その上で、「文化」「歴史」「食」の価値を伝える新サービス実証事業コンテンツの検討を行いました。有馬山椒メニュー開発と提供、地元お母ちゃんとつくる郷土料理教室、温泉バックヤードツアーなどについて意見交換を行いました。
 
また、10/16に開催予定の「有馬バル」にて、有馬山椒を使ったメニューを提供することを決めました。

スイスツェルマット現地調査を実施しました

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9月11日〜16日までスイスのツェルマット現地調査を行いました。マッターホルンを観光資源とした上で、さまざまなマーケティング戦略の中で活かし、高単価を実現していることがわかりました。しかし、観光地として当初から順風満帆であったわけでなく、地元の方々が1つずつ事業を積み重ねて今の姿があることを強く感じました。

  • ①高付加価値の「食」

  • 現地人の方々への有馬山椒のテイスティングは非常に好評であり、有馬温泉のブランド価値を向上させる重要な資源としての位置付けを確認することができました。加えて、現地の食の体験を通じ、世界から見た有馬(日本)の「食」の優位性を確認することができました。

     

  • ②まちなみ景観と管理スキーム

  • 地域の方々が観光産業によって生かされているという自覚により、来訪者にどのように見られているかを強く意識して生活を営んでいることを確認することができました。そういった意識の中で、さまざまな制度を運用していることがわかりました。

     

  • ③高単価サービスコンテンツの運営状況

  • マッターホルンを観光資源として、地域の価値を最大化するようにさまざまなコンテンツが提供されていました。ツェルマットにおいても泊数は短期化する傾向にあり、滞在の長期化に向けてさらなる体験型コンテンツの開発を行っていました。雨天時等用のコンテンツの開発のために別途会社を設立したことなども確認することができました。

 

また、地元の公的組織であるブルガーゲマインデへのヒアリングを通じては、同組織がホテルやレストランの運営等も含めた地域経営を実践し、観光を中心としたまちづくりを行っていることを学びました。
宿泊施設においては、家族ぐるみの密な顧客管理(CRM)によって長期宿泊と高いリピート率を実現していることを感じることができました。小規模小売店など個々の事業者も、他では手に入らないような差別的価値を提供し、地域としての魅力を創り出していました。
 
その他にも、観光における基本インフラについて多々課題発見することができました。同行した地元のメンバーが、主体的にこうした課題を発見し、共有することができ、非常に有意義な調査とすることができました。

 

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第2回全体会議を開催しました

9月1日にツェルマット現地調査を前に調査メンバーを中心に、内容の検討を行いました。ツェルマットにおいては長期滞在と顧客化について戦略的に取り組んでおり、長期宿泊を課題とする有馬温泉として、消費単価向上に向けた戦略とそれを支える組織やスキームについて重点的に学ぶことを確認しました。
  
調査内容については大きく分けて、

  • ①高付加価値の「食」の体験、及び有馬山椒テイスティング

  • ②まちなみ景観視察と管理スキームの確認

  • ③高単価サービスコンテンツの運営状況確認

であることを確認し、各ヒアリング先についての質問内容について検討しました。
 
また、新サービス実証事業の実施に向けてコンテンツについての意見交換を行いました。

第1回全体会議を開催しました

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7月28日の会議では、事業の内容について、地元の方々との共有を図りました。特に、消費単価向上策について、有馬温泉の観光資源の中でも特に高い価値を有する「食」「文化」「歴史」を軸に、意見交換を行いました。
 
また、スイス・ツェルマット在住の観光カリスマ山田桂一郎氏の講話を聴き、意見交換を行いました。ツェルマットでは長期滞在化に向けたマーケティングが実践されていることや、地域経営という視点を用いた観光の重要性について学び、調査メンバー内で共有しました。