地域戦略をまとめました
海外調査やサービス実証事業、会議での議論等をもとに、新潟古町の地域戦略をまとめました。
今後は、この戦略内容をもとに取り組みを進め、消費単価向上を目指します。
古町花街は戦前の歴史的建造物(数寄屋風の花街建築)や300年以上の歴史を持つ日本料理店(有形文化財)などを残し、京都、金沢につぐ伝統的花街として、日本文化の風情を堪能できる“湊まち新潟”を象徴する場所でもあります。また、古町芸妓の舞などの芸を楽しめる料亭も数多く点在し、日本文化を支え続けてきた飲食店が古町8・9番町に集積しているのも特徴の一つです。
近年では、木造建築物、小路、飲食店をめぐるツアーなどが開催され、県内外の来街者が“まちあるき”を楽しめるように“まちの演出”や“景観整備”を積極的に取り組み、観光としても楽しめる取り組みに力を入れています。
新潟_古町では今年度から、消費単価向上及びまちなみ整備に向けて、次の事業に取り組みます。
今後は、具体的な取り組み内容や取り組み状況について、適宜このページにてお伝えしていきます。
海外調査やサービス実証事業、会議での議論等をもとに、新潟古町の地域戦略をまとめました。
今後は、この戦略内容をもとに取り組みを進め、消費単価向上を目指します。
10月にスペイン視察調査で得たビルバオ市における「食文化創造の取り組み」、美食のまちとなった「食文化と観光の関係」、古町の展開の参考とする「食体験観光」を、広く一般に視察で得た現地情報を伝え、インバウンドの受入体制の必要性や強化を促すシンポジウムを開催しました。
参加者は、調理師専門学校の教師をはじめ生徒、古町で営む飲食店主、行政関係者、食に関わる企業など幅広い業態が参加し、学びを得る機会を創出したシンポジウムになりました。
第1部 “食の交流会 ピンチョで饗宴” (イタリア軒 地下1階「VOCE」)
日本食を外国人観光客に受け入れやすく“ピンチョ”の形式で製作しました。
料理の特製とスペインで感じたこと、外国人受け入れ態勢などの環境強化、専門学校から学ぶ“まちの文化・歴史と地域の食文化”の必要性を説きました。
第2部“シンポジウム”食文化で繋がる 国を超えた地域連携の新しいカタチ(イタリア軒 5階 トリノ)
新潟市長篠田昭氏とスローフードビスカヤ名誉会長マリアーノ・ゴメス名誉会長から各市の取組み、今後の観光の展望などを講演していただきました。
また、ファシリテーターの古田秘馬氏より飲食のみの繁栄ではなく、観光産業としてスペインがどの様に取組んでいるのか、具体的には法律、行政、組合を切り口にパネリストが発表し、参加者と意見交換を行いました。スペインと交友関係を強化し、「市」対「市」で行う事業となることで生まれる相乗効果と生産性の向上が図れました。
第3部 “ツアー”古町花街Sake Hopping tour (古町8・9番町界隈)
和食がユネスコ無形文化遺産となり、世界中の人達に「和食」を楽しむ時代になったことを、一般参加者の意見も含めフィードバックし、地元の人達と共に、飲食店にもフードツアーの理解と外国人向けへの受入体制の必要性
を認識してもらう良い検証になりました。
平成28年11月7日(月)に、ホテルイタリア軒において、“食の交流会 ピンチョで饗宴”の打ち合わせを行いました。
本来であれば、“食の交流会 ピンチョで饗宴”は各店を回遊しながらピンチョス料理を食べてもらうほうが本場スペイン「バル」の感覚に近いのですが、フォーラムで実施する「シンポジウム」と「饗宴」をスムーズに回遊する事を優先するため、今回はイタリア軒にてまとめて開催することとしました。「饗宴」では、スペインから訪れるゲストシェフのチョミン・ゴメス・ナバーロ氏のメニューを加えて約12品が一同に並ぶ予定で、野菜、肉、魚など和食・スペイン料理それぞれ得意分野の調理を行い、多様で華やかなイメージを演出する予定です。
打ち合わせでは、料理内容だけでなく、厨房使用の有無、事前準備、食器などについても、詳細に検討を行いました。
平成28年10月28日(金)に、「有明SAKE HOUSE」において、11月に開催予定の『新潟市ガストロノミーツーリズムフォーラム』に向けた打ち合わせを行いました。
フォーラムでは、スペイン現地調査の報告を行うとともに、ピンチョス料理の学習成果について、4人が披露する予定です。本事業では「消費単価向上」が目的の一つとなっているため、古町8・9番町の飲食店の方々や食に関わる方々、生産者、調理師学校など幅広く声掛けを行い、新潟の食文化の新たな発信に繋げていくための内容の検討を行いました。
平成28年10月17日(月)~22日(土)の間、古町8・9番町界隈を中心とした飲食店を対象に、気軽に入れるチケットを使ってまちを回遊する『古町花街ぶらり酒』のイベントを行いました。これに合わせて、現在空き店舗となっているかつての割烹「有明」を活用した実証事業を行いました。
割烹「有明」は、明治40年創業の老舗で、四代にわたり古町を紡いできた名店です。今回、古町花街文化を感じられるこの建物を「有明SAKE HOUSE」として開放するとともに、新潟食材を使ったピンチョス料理とお酒を提供しました。
もともと“ぶらり酒”は、スペインの「バル」を参考に、古町花街らしさを残すとともに伝えていくことを目的として考案された“賑い事業”です。今回で第8弾を迎え、80店舗もの店が参加するなど、注目度や期待度の高いイベントとなっています。参加者からは、「この機会に「有明」に入ってみたかった」「再び入ることができて嬉しい」「是非とも残してほしい」などの声を頂きました。今回の実証事業を通じて、知名度が高く風格を残すこの木造建築物は古町9番町の宝物であるということを、再度確信しました。
また、“まちなみ修景”方策として、風情を感じる光の実験を「かき正」「すゞ家」「花岡邸」で行いました。さりげなく灯る光が小路に風情を醸し出す光となり、防犯面でも効果的であることが実証されました。
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元置屋の木造建築。建物を使用することで、漏れる光がまちの1つ1つの顔となっています。 | ![]() |
光1つで、まちの風情を感じることができます。 |
平成28年9月8日(木)に、前回の会議で検証した場所において、光の見え方、まちの雰囲気づくりの実験を行いました。商店主立会いのもと、照明の電源や配線の工夫、既存建物への影響を考慮しつつ、対応可能な箇所から行うこととしました。
<照明あり> | <照明なし> | |
西新道 | ![]() |
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東新道 | ![]() |
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平成28年8月17日(水)に、古町8・9番町の西新道、東新道における、“まちを楽しむ演出”スポットの可能性について、商店主の皆さま及びまちづくりの有識者と一緒になり、現状を確認しました。昼と夜では様子が違いますが、植栽や電気の引き込み口、建物への取り付け方法などを確認しながら、実際に通りを歩いて調査を行いました。
暗い道に“木漏れる光”をつくる場所として、西新道の『すゞ家』『ふじ村』『しなの』、東新道の『かき正』『有明』『六軒小路付近』、鍋茶屋通りの『花岡邸』を検討しました。
次回は、夜に仮照明を使い、光の見え方、まちの雰囲気づくりなどを実験し、最終確定を行う予定です。